「外壁のメンテナンス」のお話です。
ペンキ屋さんとしてお客様と話をすると聞かれることの多い質問の一つに
「うちはサイディングなので塗装の必要はないんですよね?」
という質問です。
現在施工させていただいている現場では、
依頼を請けた当初に施主からお話を聞いたところ、
「破風、枠の木部だけ塗装してほしい」
と言われていました。
なぜ「木部だけ」ということに考えているのか?
と疑問に思って質問すると、
新築時に建築した会社から
「屋根外壁共に、メンテナンスは必要ない建築材料を使っています」
「メンテナンスフリーの建物です」
と言われて建てたので「大丈夫なんです」
との事。。。
確かに、「メンテナンスフリー」とうたっている材料は多々あります。
ネットで検索したら数十万件とヒットします。
材料自体はメンテナンスが不要になるものもあるのかもしれません。
施主からしたら「出来る限りメンテナンスしなくていいものを」と考えることでしょう。
今回の場合、
メンテナンス(塗替え)した時、しない時のメリットデメリットを説明させていただき
改めて判断してもらいました。
しっかり説明した上での施主の判断を聞くのはOKだと思いますが、
なんなんでしょ?
「ほぼ一生メンテナンスフリーです」
って。。。
百歩譲って、サイディングという材料は耐久性が高くメンテナンスが要らないとしましょう。
しかしそのサイディングの外側の部分やサイディング同士の継目のコーキングの耐久性はどうでしょう?
私はただのペンキ屋ですから研究結果など細かいことは判りませんが、
専門家に聞けば、シールの耐久は8年くらい、
塗装はどんな方法で良いものを塗装しても10年〜15年です。
つまり10年くらい経ったら、
足場を架け、コーキングの打ち増し(もしくは打ち直し)を行い、
木部や鉄部(アルミ部は除く)はもちろん、サイディング部も必要なら塗装を行う。
と言うことが必要になってきます。
なのに、「メンテナンスフリー」って言います?
そう言って営業した側は、
きっと「素材で言えばメンテナンスフリーなんです」って言い訳するんでしょうが、
売る側の説明責任を果たしてないと感じますよね。
こんな営業がはびこっている、野ざらしになっているって信じられません。
ま、結局のところ施主がどの状態を「不快」と感じるかによってメンテナンスを必要とするかしないかの線引きになるのかもしれません。
最近屋根材に使われ流行っている、「ガルバニウム」や「ステンレス鋼板」は
「色褪せ」がメンテナンスのキーポイントとなります。
鋼板自体は耐久性が高く数十年そのままを保つ力を持っています。
しかし、シーリングなどの部分は7年くらいで打ち替えなどのメンテナンスが必要となります。
もらい錆や色褪せなどの問題も含めると結果的には10年くらいでメンテナンスを!
ということになります。
結局、外壁屋根含めて「色褪せ」をメンテナンスの判断とするのか?
というところが判断基準になるのかもしれません。
ただ、目地などのシーリングなどの部分は10年以内にメンテナンスするのがオススメです。
これを怠ると、雨漏りなどの被害が出ることになってしまいますから。。。
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